2022年3月3日

ウクライナ情勢を無視できないわけ。

風のV7、お越しいただきありがとうございます。

バイクブログである当サイトで再三ロシアによるウクライナ侵攻の話題を掲載しておりますが、一個人としてはもちろん、バイクを巡る情勢としても、この問題は無視できないと感じています。


今回取り上げるなら、なぜイスラエルによるパレスチナへの暴力による現状変更を取り上げないのか、とか、別のサイトで取り上げればよいではないかとか、いろいろ考えられるのですが、今回は例外的に、取り上げています。


まず、ガソリン価格ですが、北海道でもガソリン価格の高騰は進んでおり、道内のレギュラーガソリンの平均価格は、現在172円を超える水準です。

ウクライナ情勢の影響により、さらに上がることが予想されています。

世界的な企業が、次々にロシアでの販売の一時停止や、ロシアとの共同計画からの離脱などを表明しています。

今や国際企業は、環境への取り組みをどれくらい重視しているか、人権問題の改善にどれくらい努力しているかの、国際的世論評価が、切実な経営問題となる時代となりました。

かなりの損失を被ってでも、環境や人権問題への取り組みを世界的にアピールしないと、生き残りが難しい段階に、なってきています。

今回、ロシアからさまざまな企業が損失覚悟での撤退や販売、配信一時中止を決定したのは、そういう背景も多々あるようです。

ロシアは産油国でもあり、天然ガスでは、EUや日本への大きな輸出国でもあります。

その輸入が滞れば、ヨーロッパでもかなりの痛手となるのですが、今回は、それでもロシアの侵攻にNOを突き付けることの方が、当面大打撃だとしても、将来的な安定や利益になるとの判断があったと思われます。

今回のロシアの行為が通ってしまえば、中国の将来の侵攻を招いてしまう結果になり、それらの人道的、経済的損失は現在の損失よりもかなり大きいと目されているようです。

EUフォンデアライエン委員長は、EUの会議で、これを見逃すことはウクライナの問題でなくまさしくEUの問題と強調しました。

みなさん、これはヨーロッパにとって正念場です。これは法の支配と、銃の支配の衝突です。これは民主主義と、専制主義の衝突です。法の下の秩序と、むき出しの暴力が支配する世界の衝突です。
我々が今、ロシアの振る舞いにどう対応するかが将来の国際システムを決定します。ウクライナの運命は危機に瀕していますが、我々自身の運命もぐらついています。

つまり、今回のロシアのこの侵攻は、単にロシア、ウクライナ二国間の問題ではなく、ヨーロッパ全体、またはそれ以上の問題だと強調した訳ですね。

もちろん、こうした行動の背景に、長いスパンでの得失の考慮だけでなく、正義感があることは、疑いないことではあります。

なによりも、軍隊による攻撃によって、命と郷土を奪われる事態がロシアという国家の名において行われているという点が、世界平和の観点からもどの国においても他人事ではないということになっています。

このロシアの侵攻を認めず、ストップさせるために、大きな損失を払ってでも、反対行動をとらなくてはならないと、かなりの国と、国際企業が考えていることが分かります。


バイクツーリングという趣味は、平和下でしか成立しない趣味です。

ここで敢えて、視野を大幅に狭めて、バイクツーリングという観点からのみ、考えてみます。

かつてアルベール・カミュは、第2次世界大戦を、強烈な伝染病の比喩で表した「ペスト」という小説を書きました。非条理な力によって、子ども、老人、市民が次々に苦しめられ、命を奪われていく悲劇は、伝染病という形でも、戦争という形でも現れます。

この二つは、戦争が人為的、組織的に引き起こされるものだということ、意図的攻撃をするたびにしか被害が出ないことを別とすれば、確かに似ているところがあります。

私たちは、ここ2年、COVIT-19とのたたかいを強いられてきました。

ツーリングに出かけられなくなり、自由に交流もできなくなり、私たちは走れないことに苦しみました。

戦争は自由なバイクでの旅を、根本から不可能にしてしまいます。

そこに暮らす人々のことを考えれば、バイクでの旅ができないことなど、本当に呑気な、ごくごく小さなことです。

その小さなことを、苦しく思うのであれば、その土地の人々の苦しみをも、よしとしてはならないのがライダーでしょう。


もちろん、すべての人が語り、行動するとかしないとかを表明しなければならないわけではありません。

こんな時だからこそ、日常の、ささやかな喜びや、面白さ、笑いなども大切です。いつもの暮らしの価値がわかるからこそ、どんなに個人的な小さな歓びでも、それは大切にすべきですし、今回のウクライナ情勢に関わらず、あるいは全く触れず、そうしたことを発信していくことにも、それぞれに意味があります。


私も、バイクブログとしての発信や、YouTubeでのバイク趣味の動画配信は、変わらずマイペースで続ける所存です。

にもかかわらず、このブログで、ウクライナ情勢について、何度も書いてしまうのは、そして、私が書くようなことなど、私が書かなくても誰かがとっくに書いてあるだろうことなのに書いてしまうのは、

これは何と言ったらいいかわかりませんが、私の心が、今回に関しては、このブログでも書かねばならないと、私を敲くからです。

私のウクライナ情勢に関する考えや行動をすべてこのブログに書くわけではありません。今のところ、ごく一部だけですし、これからもそうでしょう。

また、国内のさまざまな問題、政治的なことに触れる問題や、環境、人権、労働、様々な問題に関しても、私は一社会人として、行動することもありますし、現在もしています。それらに関して、このバイクブログで書くことはあまりありません。

しかし、この問題に関しては、特別に止めなくてはならない、そして、このブログでも書かなければならないという感情が大きく私を揺さぶっています。

そう、最後は理屈ではないのですが、そんな思いから、今回も書きました。

まとまりのない文章で申し訳ありません。

一日も、一刻も早く、ロシアからの攻撃が止まり、人々の命が奪われていくことが止まるように、心の底から願っています。

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