今年のMOTOGPが、先週末から始まりました。
第1戦、カタールGPは、激戦。見ごたえのあるレースでした。
写真出典は、MOTOGPオフィシャルサイト、フォトギャラリーより。 |
さて、GPマシンと言えば、1980年代は夢のマシン。それに少しでも近いマシンをということで、レーサーレプリカが次々発売され、それらのマシンがマジョリティだった時代もありました。
今や、MOTOGPマシンは、カタールの直線で最高速が350km以上までの加速能力を持ち、カーボンブレーキディスクは、F1のブレーキのように、減速で高熱となり、真っ赤に光る。
バンク角は60度以上。これは傾きがすごいというよりも、その状態でグリップし続けるタイヤのグリップ力、トラクションを与え続けるシャシー性能、破綻させないエンジンの電子コントロール等、1980年代のマシンが牧歌的に思えるほどの変化を見せています。
もう、公道で真似しようなんて思えない。
ライダーに要求される体力も、猛烈に高いところへ行ってしまった。右腕の筋肉は、かかり続ける大きすぎる負荷に腫れあがり、それが筋膜を内側から圧迫し、痛みと筋力低下を招き、主述で筋膜を切開して筋肉が膨れ上がることを許すようにしなくては、ライダーを続けられない選手も続出しました。
あまりに過酷な、MOTOGPの世界。
資金力の差で一つのチームだけが圧勝しないように、タイヤはワンメーカーから同じものを全チームに供給。電子制御システムもハードウェア、ソフトウェアとも全チーム共通のものを使用。シーズン中のエンジン開発の制限…など、できる限りのイコールコンディションでの、ライダー同士の闘いにしようと、レギュレーションも進歩しています。
そんな中でも、年々性能はアップし、ライダーも皆才能と、鍛錬のレベルが上がり、レースは僅差での激戦が続いて、見ごたえのあるものとなってきています。
さて、ここ数年のマシン開発競争のテーマとして、外側からよく見える変化としては、「空力」と「車高変化デバイス」でしょう。
写真出典は、MOTOGPオフィシャルサイト、フォトギャラリーより。 |
空力はカウルから突き出すウィングレットに。車高変化(車高調整)デバイスは、サスペンションに。しかもサスペンションの電子制御はレギュレーションで禁止されているので、機械的に車高を調整するというものが、昨年後半には全メーカーで前後とも採用され、今年はさらに性能を上げていると思われます。
実際に、昨年末のマシンと、第1戦のマシンを見ても、かなりの違いが各メーカーで見られました。
次回から、その違いについて、気の付いたことを少しずつお話したいと思います。
吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」の残りも、間に挟みながら更新していきたいと思います。
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