MOTOGPマシン 2022年。さて、スズキのマシンを見て行こう。
2021シーズンは、スズキとして進歩してはいたが、それ以上の他メーカーの進歩の速さに、後れを取ってしまったとは、チームの言。2022年やいかに。
上の写真から、ミルは2本掛けのブレーキングのようだ。
グリップはそれほど外側から握る感じではなく、やや深めに握るタイプ。
ここで車高調整デバイスを使用しているかどうかは不明。だが、フロントも極端に沈んているわけではない。これでフルに伸び切ったのか、途中で伸びを止めてウィリー対策としているのはわからない。
スイングアーム下に、今年ホンダ、ヤマハで廃止したスプーンが見えている。
スズキのエンジンは、ヤマハと同じ並列4気筒。排気管は4本ともシリンダー前を通り、エンジン下を通って右後ろから排出。ヤマハよりも排気管が長く突き出し、出口が2本になっている。
これは、一度一本にまとめてから2本に分けたもの。メーカーはアクラポビッチ。
ウィングレットも昨年に似た形のものが前方に一双。
特徴的なのは、タンクの横に、「膝当て」が飛び出しているところ。
内足を外してブレーキングアプローチする手法は、バレンティーノ・ロッシが始めたと言われ、一時期かなりのライダーが頻繁に使っていたが、最近、見かける頻度が減ってきているようにも思う。
左手の手首が返っているのは親指でリヤブレーキのレバーを押しているためか。
フロントブレーキキャリパーへ風を送るダクトも、ホンダ、ヤマハともに廃止したもの。
上下に薄いリヤカウルなど、2020年からの形を多く残すスズキのマシンは、保守的にも見える。
が、スズキは地道なことを積み上げ積み上げて改善していくメーカー。彼らは確信犯なのだ。
リヤカウルの薄さが目立つ。空力に関して、また、マスダンパーに関して、他メーカーとは違う考え方をしてるようだ。
ミルの美しいフォーム。どこかケニーロバーツを彷彿とさせる。
スイングアームはアルミ製。これもカーボン製のヤマハ、ホンダとは違う。
ただ、スズキのスタッフはプレシーズンのインタビューで2011モデルについて、スイングアームは2020年からうまく決まっていて、そのままの方がよかったと言っていた。
さて、ここからはスズキのチームが公開したスタジオ写真を見ていく。
MOTOGPのマシンは全車シームレスミッションを搭載しているので、クラッチレバーを使うのはスタートと意図的に駆動を切りたいときだけ。
シフトチェンジはペダルで行うことが多い。
バイカーズステーション誌によると、赤は減速時モードの選択スイッチ、青は加速時のモード選択スイッチ、黄色はエンジン制御モードの選択で、捜査結果はメーターパネルに表示される。
親指で押す下のレバーは、トランスミッションのニュートラルロックを解除して、ニュートラルにも入るようにするためのもの。
2021年型と同じ配置だとすると、
上から青がローンチコントロール、スタート時に使うものですね。
赤はエンジンストップ。
黄色はピットロードの車速抑制ボタン。60km/hを超えてしまうと、危険走行でペナルティですから。
緑は、テールライトのオンオフスイッチです。
右手の親指で押すのレバーは、スタート時にフロントフォークが伸びないようにロックするためのレバー。これは電子式は禁止されているので、ワイヤーで引く機械式。どうなっているかは各社とも非公開。
テールカウルが上下にひらったいのが特徴。先にテールランプのLEDが並んでいる。
実戦のマシンにあったタンク横の「膝当て」がない。後付けで装着するもののようだ。
やはりマスダンパーはこの中にはないのか?ただ、シート後ろの左右に金網があって、ここから空気を導入、すぐ後ろのリヤカウル上面にスリットがあって、そこから排出するようになっている。ほんのわずかでも空気抵抗の増加を嫌うGPマシンであるから、わざわざこんなものを作っているということは、この中に冷やす必要のある熱を持つものが格納されているということだ。
なんだろう…。
後端のカメラは各社が積む。
アルミフレームの複雑な溶接痕。
ブレーキペダルとステップは同軸。
これは、ホンダもヤマハもそうだった。
シフトロッドのすぐ下、スイングアームにボルト穴があり、そこから前方へ細い黄緑のシャフトが出ている。これがリヤサスペンションのリンクへとつながっているシャフトで、華奢なのに驚かされる。
華奢と言えば、ドライブチェーンも華奢だし、後輪側のドリブンスプロケットも華奢だ。
240ps以上のパワーを伝えるイクイップメンツだが、必要十分な強度を持たせたうえで、フリクションロスを減らすため、ぎりぎりまで華奢にされる。
直線で話されてもコーナーで詰める、というのは、古くからのバイクファンには、たまらないロマンだ。
個人的に、応援したいメーカーだ。
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