2015年5月30日

V7タイヤ交換(下) メツラーレーザーテック

今回、タイヤ交換に向けて事前に注文していたのは、メッツラーのレーザーテック。
このタイヤは、V7クラシックの純正タイヤとしてピレリのスポーツデーモンとともに指定されていたタイヤだ。

フロント100/90-18(横幅100㎜、偏平率90%、18インチホイールに装着)
リヤ130/80-17(横幅130㎜、偏平率80%、17インチホイールに装着)

のサイズのタイヤが簡単に見つかったのも、選定の理由。

値段は、フロント16092円、リヤ20412円(税込)と、ワイドラジアルに比べると安い。

インターネット通販での激安店の価格では、フロントは1万を切るものもあり、リヤも1万2千円を切るものもある(ただし税抜)。

でも、僕はタイヤはズームさんを通して買うし、交換もズームさんにしてもらいたい。
(もちろんしてもらっている。)

工賃は前後で9千円を少し越える程度かかるが、その交換の様子を見ていると、納得する。

V7のタイヤ交換は、かなり難しいのだ。



フロントは、アクスルシャフトの片側(左側)が直接フロントフォークにねじこまれている。
つまり、このネジの締め方で、Fフォークの下端の幅が左右されてしまうのである。
上部にある、三つ又とのクランプ部分と、下端とで幅が異なると、Fフォークの平行が保てない。
すると、Fフォークの滑らかな動きも阻害するし、ハンドリングにももちろん悪影響が出る。

リヤはタイヤを外すのに、左側のマフラーを外し、ブレーキを外し、アクスルシャフトを抜いて、ここから先も知恵の輪のようにタイヤを外す。
もともと1972年のV7SPORTを起源とするV7は、シャフトドライブのセンターからのオフセットも当時から変わっていないから、もともと太いタイヤはつかない。
130も結構ぎりぎりなのだ。
それから、ハブダンパーゴムが多く、ファイナルドライブ側からガポッとフタを取るような感じでホイールを外してかつ、後ろへ引き抜くのが、コツがいる。

また、軽量なアルミスポークホイールはタイヤの着脱の際も、リムの変形に気をつけなければならない。

さらにリムをチェック、タイヤを装着し、ダイナミック(動的)バランスを取って、装着する。

外したボルト、シャフトなどはすべて検査、拭き上げられ、グリースを塗るべきところにはしっかり給油する。

全てを丁寧に、いちいち部品を拭き上げ、ネジ部はすべてチェックし、最新の注意を払ってネジは締結される。

この丁寧な作業を目の前で見ていると、作業工賃は相当に安く感じるほどだ。

いちいち書かないが、タイヤチェンジャーの使い方にも、こんなに丁寧に…、ここでそれをするのか、という場面が多々あった。

ズームさんの仕事は、安心感と信頼感がある。
それは、僕の場合、激安店の安さと比べても遥かに値打ちのあるものだ。

同時にオイル交換もしてもらったが、それは次回(か、次々回)に回そう。



さて、
METZELER(メッツラー)、LASERTEC(レーザーテック)だ。

「バイクタイヤ専門店、マッハオンラインショップ」の頁に掲載されていた説明を引用する。

Lasertec Hレンジ(お取り寄せ)  
トラディショナルパターンを生かしながらも最新テクノロジーを搭載した
スポーツバイク用バイアスタイヤ・レーザーテック。
●伝統的ロングセラ-を誇るクラシックなトレッドパタ-ンが抜群の排水性を発揮。
●レーザーテック専用設計ハイシリカ・コンパウンドが安定したドライ・ウェットグリップ を提供。
 さらにブレ-キング性能を向上させ、制動距離の短縮も実現。
●マルチプルラディアス(異径プロファイル)の採用により、ライトハンドリングを実現。
 さらに直進安定性、コ-ナリング安定性の向上を実現。
●軽量ポリエステル・ファイバ-・カ-カスが、速度域を問わない乗り心地としっかりとした接地感をライダ-に提供。
 タイヤとしての安全域を拡大。
速度記号Hは210km/h以下 





























フロントタイヤは、『ライダースクラブ』誌で、初代K100の純正タイヤとして写真に映っていたのを思い出す。もう30年も前の話だ。

























リヤのパターンもその当時もままだ。
しかし、構造やコンパウンドは最先端の技術が注ぎ込まれ、30年前とは別物。
上の引用の文章を読むと、いろいろ解説している。

履いてみてどうか。

まだ、ズームさんから家への帰路と、そのあと1回の通勤に使ったのみだから、ハンドリング特性やブレーキング時のグリップ感などのインプレッションはまだまだとれていなく、追って報告したい。

ただ、街乗りオンリーで30kmほど走った印象だけで話すと、
























まずは新品タイヤになったことで、V7ゆきかぜ号本来のス―パーナチュラルなハンドリングが戻ってきた。
怖さなどは感じていなかったものの、やはりあの磨耗タイヤでは相当にハンドリングは崩れていた。普通に走れてしまうために、ハンドリングの劣化がそんなに深刻にかんじられなかったのだが、タイヤを前後新品にしてみると、そのハンドリングの素直さ、ニュートラルなステア特性が蘇り、元に戻っただけだというのに、感動的なのだった。

街中の車線変更や交差点の右左折でさえ感じるこのハンドリングの快感は、病み付きになるほどに素晴らしい。

う~ん…。

とうなってしまうほど、素晴らしいハンドリングだ。V7は。
普通に走るだけでも、快感なのだ。

もうひとつ、「スポーツデーモン」にくらべると、ハンドリングがしっとりしている感じがした。
別の言い方で言うと、スポーツデーモンの方がクイックで、レーザーテックはややもさっとしている。

しかしこれも比べればということであって、明確に違いは感じるが、大差ではない。
なめらかに直進から浅いバンク角に移行する時の、すうーっといくときの少し粘る感じが、スポーツデーモンにはなかった感覚だ。
が、ハンドリングやリーンが重いわけではない。
ワンサイズワイドなタイヤを履いたような感覚に近いと言った方が正確かもしれない。
これはタイヤのプロファイルとも関係があるのかもしれないが。


さて、タイヤのハンドリングテストは、来週以降になりそうだ。

この土日は、仕事が詰まっている。

倒しこんでいったとき、フル加速やフルブレーキングの時、大きなバンプを越えた時、
雨の時、そして距離を重ねて行ったとき、レーザーテックがどんな姿を見せてくれるか、とても楽しみだ。


2 件のコメント:

  1. CBRさんも本日ホンドリ入り。
    メンテでリフレッシュです。

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    1. tkjさん、こんにちは。
      CBRさん、12万キロ以上走って、まだまだ元気ですね。
      13万キロももうもう目前でしょうか。
      SSで10万キロ越えは、やはりすごいです。
      メンテでリフレッシュ。
      帰ってくるのが楽しみですね。

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