2015年5月27日

五月、田植のころ。(4) 海

道道11号線は、石狩市厚田で海へ出て。そこで終わる。
厚田には、バイク乗りも集まる有名な海を見渡せるパーキングがある。

でも、ひとりの時は寄らないことが多い。
なんとなく、苦手なのだ。

国道231号線を南下して、札幌方面へ帰ろう。

古潭(コタン)を過ぎると、石狩湾と、湾をへだてて向こう側の山々がきれいに見えてくる。
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山の麓、石狩湾に霞がかかって、山裾は白い帯をまとっている。
今日の海の色は青緑色に見えた。
景色がきれいだったので、Uターンして、パチリ。
写真ではゆきかぜは北を向いている。
いたどりも成長し、緑の季節がやってきている。
海岸沿いは、少し寒い。山の上よりも、今日は寒い感じだ。
北海道の日本海側では、よくあることだ。


もう少し進むと、望来の丘の風車や、海岸段丘の崖が見えてくる。
風は冷たく、少し強い。
陽の光に暖められながらも、身体が少しずつ、冷えてくる。

国道を少し離れて、風車のある丘のそばを走り、再び国道に合流したら、望来郵便局の手前で右の丘に入っていく。

これも地元ライダーにはポピュラーな、海岸沿いをいく抜け道だ。
一度高台に上がった道は、丘の端から、石狩平野の端っこへ向かって下って行く。




春の海の風景だ。
北海道の春の海は、ひねもすのたりのたりではない。

風が吹き、はまなすが若葉を広げ、枝を伸ばす。
海に突き出しているのは、石狩川の河口の堤防。
大きな建物は石狩市のごみ処理場。道はその近くを抜けていく。



さらに直進すると、少しの間、ダートになる。
ああ、ゆきかぜ、僕と走ると君は、一日一回以上はダートを走る運命にあるらしいね。
ごめんよ。

道は石狩川の河口を過ぎ、右岸を遡る形で南下する。





右手に見えるのは石狩川だ。
堤防沿いの道ももう終わり。
一般車は立ち入り禁止となるところから左に折れると、そこは道道81号、岩見沢石狩線の終点だ。

一羽、そらの高い所を鳥が飛んでいた。

そこから数百m、81号線を岩見沢方面に行くと、国道231号線に出る。
さあ、石狩川の河口大橋を渡って、札幌の市街地へと、帰って行こう。

朝9時から午後2時までの、短い旅も、もう終わり。
家に帰ったら、冷えた体を温めて、月曜に向けて、仕事の準備をしよう。


忙しい毎日の中で、それでも4月からは休日出勤が減って、ゆきかぜと走れる機会が増えた。

おかげで、少し僕は調子がいい。
頸椎ヘルニアは治療中で、まだまだ油断はならないし、そんなに長時間走るのもはばかられるのだけれど、一昨年、去年に比べると、少し気持ちに余裕がある。
暇があってこその健康だし、趣味だし、仕事だ。

身体に気をつけながら、精神の健康にも配慮して、今年は少し走りを取り戻して行こうと思う。

(「五月、田植のころ。」 完)

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