2019年8月26日

夏空の日(7)石狩平野

2019/8/13 14:52
占冠(しむかっぷ)から南下して国道274号線へ。
そこから西へ。札幌を目指す。
樹海ロードを駆け、夕張を過ぎるころ、夕張川の川沿いに、きれいな中州を見つけた。
気温30度。空も青く、空まで暑そうだ。



2019/8/13 14:54
でも野の花はもう、秋の準備をしている。
国道274号線が、石狩平野に出るところ、由仁町川端に向かって国道が夕張川を渡る。
そこで渡らずに、川の右岸を行く道道477号線がある。
この道はわりと好きで、時間があるときは使うのだが、今日もちょっと寄ってみた。
4kmほど行ったら、小さな道に逸れて、夕張川を渡って三川町方面へ。

2019/8/13 15:16
曲がったところで、ちょっと休憩。
なんてことない風景なんだけど。
2019/8/13 15:17
広い平野の向こうに丘が見える。
由仁の丘(山の連なり)だ。この丘の稜線は、
栗山から由仁、安平、厚真と、南へずっと続いていく、
夕張川はその手前を北上して石狩川へ注ぎ、
丘の向こうには千歳川が流れ、石狩川へ合流する。

広い石狩平野。
平野の中に、ところどころ丘があり、稜線が続き、表情がある。

2019/8/13 15:32
国道274を横断して、まっすぐ農道を西へ進み、国道234に出会ったら少し北上し、三川町から道道870へ。
さっき見た丘を横切っていく道だ。
8道道70を少し西進し、新川から南へ向かう道に逸れる。
この辺りは、広い大地と、適度な丘があるので、ゴルフ場も多い。
グレート札幌カントリー倶楽部と、新千歳カントリークラブの間の道に右折して入り、また西へ。
美瑛ほどの大きな起伏はないが、緩やかな丘の続く、畑作に向いた土地が続く。

2019/8/13 15:33
その途中で止まって、また休憩。
ここ10年、ツーリング中に肩凝りで目が開けられなくなるほどの頭痛に苦しむことがなくなった。若い頃は結構あったのだ。
改善した理由はいろいろあると思うが、ブログに載せる写真が撮りたくて、何か気になる風景があると、すぐ止まるようになったのも、大きいと思う。
一度走り出すと、給油ぎりぎりまで走り続けようとしていた若い頃とは、休憩頻度が全然違うのだ。

2019/8/13 15:34
確かに、ツーリングの純度としては落ちたとも言えるかもしれない。
変な「色気」が常にあるからだ。
でも、ツーリング中に写真をよく撮るようになって、前よりよく風景を見るようにも
なったかもしれない。
そして、「止まる」ようになった。

ほぼ走りっぱなしの若い頃との大きな違いだ。

僕等の若い頃、「走り屋」と言えば、ワインディングをぶっ飛ばす奴をさしていた。
簡単に言えば、「速い奴」だ。
だから僕は、飛ばし屋であるよりは「乗り屋」だった。
また、走ってるのか。
またどっか行ったのか。
走行時間と走行距離。

2019/8/13 15:39
その長さが、アイデンティティの一部分だったりもしたのだ。
しかし、子育て期間が来ると、それも思うに任せない。
事故で大怪我するわけにもいかない。

ツーリングの内容も、人生のステージとともに、変わっていく。
変わらずにはいられない。

2019/8/13 15:39
グレート札幌カントリークラブのすぐそばに、パレットの丘と名付けられた斜面がある。
そこには大きく「食は農業だ」の看板。
秋には緑肥にするためのひまわりが咲く。
写真に撮りに観光客も結構来るらしい。

2019/8/13 15:39
こちら側から見えている低い山々。
その麓が、石狩平野の東の端だ。
石狩平野も、広い広い。

2019/8/13 15:48
丘を越えて、西側に出た。道の駅マオイの丘の少し南、国道274と並行した農道を西へ。
遥かに見えているのは、今度は手稲山や恵庭岳や、石狩平野の西の端を担う山々だ。

陽が少しずつ傾く。
でも気温は相変わらず高い。
陽射しが熱い。

疲れから少しばててきているのを感じる。
午後4時、13時間走っているのだから、まあそうだ。
安全第一。涼しいところで休憩を。

2019/8/13 16:00
木蔭を見つけたので、少し休む。
さすがに木蔭は涼しい。水の音も涼し気だ。
靴を脱ぎ、足をバタバタして、顔をタオルでごしごしして、体操をして…。

2019/8/13 16:02
ほぼ、交通量のない、農道。
小さな流れの側の木蔭。
そこで休憩。
なんだか、昔の自転車旅行を思い出すなあ…。

さあ、だいぶ復活した。
気をつけて帰ろう。

2019/8/13 16:40
途中、274が交通事故で全面通行止めに。
迂回路も含めて大渋滞になっていた。
北広島まで行けそうもない。
さらに北へ迂回して、江別市まで北上して国道12号を行くことにした。

北へ向かう僕の右側に影が少しずつ伸びている。

ああ、夏の旅も終わる。
バイバイ、今年の夏。

今日は楽しかった。

2019/8/13 16:43
まだ日はあかあかと照らし、地上を熱しながら、徐々に暮れていく。

夏の空。
でも上空の風は、涼しそうに見える。
きっと高いところでは、秋が来ているんだろう。

2019/8/13 17:32
ビルの間はもう日が暮れている。
上の方だけ、まだ日が照って、空は輝いている。
そんな時間帯に、札幌に帰ってきた。

ただいま、北の大都会。

2019/8/13 17:37
大きな街路樹に陽が射していた。

今年の夏の、最後の光。

そういえば、今日はずっと空を見ていた。
久しぶりに、「夏」の空の下を、バイクで一日いっぱい、走った日だった。

ああ、今日のツーリングを「夏空の日」と名付けよう。
そう思ってから、今やっているTVドラマのタイトル「なつそら」のまんまだと気づいた。舞台も十勝だったし、べたべたやん。

まあ、いいか。

夏空の下、思い切り走れた。
その幸せを、しっかり覚えておく方が、きっと大事なんだろう。

家まであとわずか、気を引き締めて、最後まで安全に。
ゆきかぜ、僕の命を我が家まで無事に届けてくれ。
君の命も、僕は守るように気をつけて運転するから。

信号が変わる。

さあ、走り出そう。

(夏空の日 完)

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