2020年5月20日

MOTOGUZZI JAPNのYouTube公式ページ

MOTOGUZZI Japanが、YouTubeに動画を上げています。

V7 III Special 
V7 III Stone S
V7 III Racer 10th ANNIVERSARY
V85 TT Travel
等です。日本で撮影された簡単な紹介動画。
出演しているのは、佐川健太郎(ケニー佐川)氏、木村亜美氏。












モトグッツィがネオクラシック路線に参入してきたのは、たしか、2007年。
V7Classicにおいてでした。
もともとシティランナバウターとして高い評価のあったブレバ750の外皮を、それっぽく換装して(もちろん単純にそれだけではなく、いいバイクに仕上げていました。もともとのブレバ750がすごくよかったというのが大きいですが)出したところ、大ヒット。
その後、この路線がモトグッツィのメイン路線になってしまいました。

しかし、このネオクラシック。
先鞭はカワサキのW650でした。1999年に出したこれが、ヨーロッパでヒット。
メグロ・カワサキのダブルのトリビュートモデルで、カム駆動にベベルギアを用いるという新規性(そのメカニズム事態は古くからあるもので、ドカティなどが有名でしたが)など「美しさ」にこだわったモデル。
そもそもメグロのWが、トライアンフのバーチカルツインをお手本に作ったものだったので、W650がトライアンフに似ているのは、当然というか、あたりまえだったのですが、これがヒットして、本家(?)トライアンフも、ニュー「ボンネビル」を開発、発表、更にドカティなども参入して、ネオクラシックは、バイクの世界的潮流となったのでした。
モトグッツィは、1971年のV7SPORTをモデルとして、ブレバを加工し、V7Classicとしてデビューさせたのでした。

私も、この流れにあるV7Special(2013)を購入、現在に至るわけです。

ホンダCB1100も、大きな括りで言えば、この流れにある…と言えるかもしれません。

最近では、カワサキはZ900RSで、Z1のデザイン意匠を現在のマシン&デザインに融合する形で発表。少し遅れてスズキもKATANAを発表しました。
この辺りは、ネオクラシックというより、デザインにビンテージのテイストを取り込んだモデルという方がふさわしいかもしれません。

ライダーの年齢層の上昇、すでに古さとしてV7やZ1を知らない世代にとっての、デザイン「新しさ」、高性能化しすぎて(?)公道でのチョイノリやツーリングで本領を発揮できないハイパーモデルの上昇スパイラルへの追随疲れ…なども、ネオクラシック、ビンテージ趣向への追い風になったかもしれません。

モトグッツィの場合、面白いのは、昔の技術を引っ張り出してきたというよりは、昔からずっとその形式を守り続けてきて、それに新しい技術を入れ込み続けて来た…という、現役感の強さでしょう。
現行モトグッツィのラインナップは、孤高の存在というよりは、日常的なところで、バイクライディング、バイクライフを楽しむための上質なイタリアン・レストラン…という感じですか。

モトグッツィも初代ルマンなどは周囲を圧倒する凄みを放っていたものでしたが、
そうした獰猛さはあまりイメージさせなくなりました。

地上最速でもなく、地上最強でもなく、最高値でもなく…。

でも、走らせてみると、その存在感はやはり独特。
ライダーを強いるような強烈な癖はないものの、完全に黒子に徹することは決してなく、
いつも、その存在を意識させられます。
人車が完全に一つに融合することはあり得ず、自分とは違う生き物としての存在を欠かすことなく主張し続ける。

そういう存在なような気がしています。

8年目のゆきかぜ、2013年型、V7Specialですが、まだまだ知らない顔がありそうです。
よく知っているはずなのに、全く知らないことに気づかされる。
まるで、自分の身体と付き合っているようですね。

今シーズンは、どんなゆきかぜに出会えるでしょうか。

2 件のコメント:

  1. こんばんは。
    私は旧車好きなので、W650が発売された時から興味があったのですが、なぜか現車を見ると欲しくなくなってしまいます。昔のトライアンフT110やW1は魅力的で好きなのですが、W650やW800のデザインは、イマイチ中途半端に見えてしまいます。Wなのかトラなのか。ベベルギアなのもOHVのプッシュロッド風にしたかったそうですが、ノイズだけ出て無駄なような気がします。国産ツインエンジンの造形は、XS-1が好きですね。
    私の世代だと、モトグッチと言えば「ル・マン」で、当時はドカティーのマイクヘイルウッドレプリカと共に「凄いバイクだなぁ」という印象でしたが、今のモトグッチには無いのが寂しいです。一時はモトグッチのエンジンもOHC4バルブヘッドだったのですが、今は先祖返りですね。スポーツバイクだと他のメーカーに太刀打ちできないので、今は隙間的なラインナップなのでしょう。V7にV9の850ccのエンジンを載せて「ル・マン復活」とかしないかな~ 昔のル・マンのデザインで。速く無いけど、(^^;)

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    1. がたぱしゃさん、こんにちは。
      XS-1! 美しいですね!

      1200SPORTとかも、ラインナップから消えてしまいました。
      ラージブロックのスポーツモデルの新作が出てこないのは、
      確かに寂しい気がします。

      ビモータも何度も倒産の危機に襲われ、今はカワサキが
      株式の49%を持っているそうですが
      二輪メーカーの生き残りは、なかなか厳しい問題なのだと思います。

      ヒットしたV7系統に生産の中心を置かざるを得ないのも、
      ヨーロッパメーカーの宿命なのかもしれません。

      怒涛のバイクには憧れますが、そばにいて、毎日走るのには、
      日常での使い勝手も考えたバイクがいい…。
      何でもその一台で済ませるようなバイク。
      若い頃から実際に身銭を切って買うバイクの機種選定には
      そういう基準がいつもありました。

      V7Specialは、かっこよさでも、かわいさでも、実は相当行ける走りの能力でも
      日町での使いやすさでも、
      僕には、かなり「いい」バイクでした。
      これから、もっと距離を縮めていければいいなと思っています。

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